身体のことを知るヒント


施術のタイミング

投稿日時:2017/05/29 10:30


「次はいつ頃来たらいいですか?」

という質問をよく受けます。

答えは患者さんそれぞれに合わせて異なるのが実際のところ。

 

例えば、急性期のものは炎症による痛みなので、

安静にしていれば数日のうちに炎症が沈静化し、

壊れた組織の修復が始まります。

この修復の後押しをするのが鍼灸です。


修復過程に入ると痛みの感じが変化していきますので、

「良くなった、治った」と思いがちですが、

塊が残っていたり、動かしにくさがあったり、不具合は残っています。

このような中途半端な状態で放置してしまうと、

また傷めてしまう原因となります。


よく「くせになって」というのは、不具合を残したままにしてしまうから。

放っておいても勝手にきれいに修復してはくれないのです。

 


さらに、なぜそこに炎症が起きてしまったのか、というと

不慮の事故でない限り、日常の中にその部分に負担を掛ける何かがあり、

些細なことで組織が壊れてしまうような悪い状態だったから、と言えます。

そうすると、修復が中途半端な状態であるにもかかわらず、

痛みが治まったからと元の生活に戻れば、

傷めたところに負担のかかる生活が待っている訳です。

そういった観点からも、繰り返し傷めやすい状況になってしまうのです。

 

より良い状態にするためには、組織の修復をしっかり行うことが大切。

はじめが肝心ですので、「あまり間隔を空けずに」とお伝えしています。

 


また、「身体の回復力」と「負担の溜まり具合」のバランスも施術のタイミングを決める重要な要素です。

回復力≧負担 であれば良いのですが、

回復力<負担 はまずいですよね。

そしてその差が大きくなるほど状態は悪くなりますし、

良い状態になるまで時間も施術の回数もかかります。


差が小さいうちにバランスの崩れに気付いてケアをする。

それが体を良い状態に保ち、やりたいことをやれる、

自分らしくいられる近道です。 

 

「なかなか気付けない・・・」

 

「常にヘトヘト、私に回復力なんてある?」

 

その気持ちもよくわかります(←わかっちゃいけないか(^^;)

 

そういう方は週に1回なり、2週に1回なり、

施術のペースを決めておくのもひとつです。

自分の身体を顧みる余裕なんてないくらい、忙しくヘトヘトなのですから、

負担も大きいでしょうし、倒れるわけにもいかない状況でしょう。

 

定期的にやっていくうちに

自分の身体のことが感じられるようになってきて、少しずつ分かってきます。

今やっておくことが5年後10年後に繋がっていきますよ(^o^)丿



日常の負担のかかり方は一定ではありませんし、

ご自身でストレッチやお灸などケアが出来れば

回復力は上げられます。


そこを踏まえて自分で自分の身体をコントロールし、

施術のタイミングもセルフプロデュースしていけるようになっていってほしいと思います。

私たちは、客観的に身体の状態をお伝えし、

状態に合わせてプロとしてアドバイスを致します。


みなさんの主観と

私たちの客観を併せて

セルフプロデュースに活かしてください。




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