「次はいつ頃来たらいいですか?」
という質問をよく受けます。
答えは患者さんそれぞれに合わせて異なるのが実際のところ。
例えば、急性期のものは炎症による痛みなので、
安静にしていれば数日のうちに炎症が沈静化し、
壊れた組織の修復が始まります。
この修復の後押しをするのが鍼灸です。
修復過程に入ると痛みの感じが変化していきますので、
「良くなった、治った」と思いがちですが、
塊が残っていたり、動かしにくさがあったり、不具合は残っています。
このような中途半端な状態で放置してしまうと、
また傷めてしまう原因となります。
よく「くせになって」というのは、不具合を残したままにしてしまうから。
放っておいても勝手にきれいに修復してはくれないのです。
さらに、なぜそこに炎症が起きてしまったのか、というと
不慮の事故でない限り、日常の中にその部分に負担を掛ける何かがあり、
些細なことで組織が壊れてしまうような悪い状態だったから、と言えます。
そうすると、修復が中途半端な状態であるにもかかわらず、
痛みが治まったからと元の生活に戻れば、
傷めたところに負担のかかる生活が待っている訳です。
そういった観点からも、繰り返し傷めやすい状況になってしまうのです。
より良い状態にするためには、組織の修復をしっかり行うことが大切。
はじめが肝心ですので、「あまり間隔を空けずに」とお伝えしています。
また、「身体の回復力」と「負担の溜まり具合」のバランスも施術のタイミングを決める重要な要素です。
回復力≧負担 であれば良いのですが、
回復力<負担 はまずいですよね。
そしてその差が大きくなるほど状態は悪くなりますし、
良い状態になるまで時間も施術の回数もかかります。
差が小さいうちにバランスの崩れに気付いてケアをする。
それが体を良い状態に保ち、やりたいことをやれる、
自分らしくいられる近道です。
「なかなか気付けない・・・」
「常にヘトヘト、私に回復力なんてある?」
その気持ちもよくわかります(←わかっちゃいけないか(^^;))
そういう方は週に1回なり、2週に1回なり、
施術のペースを決めておくのもひとつです。
自分の身体を顧みる余裕なんてないくらい、忙しくヘトヘトなのですから、
負担も大きいでしょうし、倒れるわけにもいかない状況でしょう。
定期的にやっていくうちに
自分の身体のことが感じられるようになってきて、少しずつ分かってきます。
今やっておくことが5年後10年後に繋がっていきますよ(^o^)丿
日常の負担のかかり方は一定ではありませんし、
ご自身でストレッチやお灸などケアが出来れば
回復力は上げられます。
そこを踏まえて自分で自分の身体をコントロールし、
施術のタイミングもセルフプロデュースしていけるようになっていってほしいと思います。
私たちは、客観的に身体の状態をお伝えし、
状態に合わせてプロとしてアドバイスを致します。
みなさんの主観と
私たちの客観を併せて
セルフプロデュースに活かしてください。