先日、息子が足首の捻挫をしてしまいました。
「癖になるから、ちゃんと治してね。お大事にね。」と皆さん心配してくださいます。
Lienにご相談にいらした方の中にも、
「腰を傷めるのが癖になってしまっていて、年に1回は痛くなる」とおっしゃいます。
「癖になる」
何度も同じところを傷めてしまうことを
「癖になる」
と言いますね。
なぜ、癖になってしまうのでしょうか。
それは皆さまが感じる「治った」と、
実際の体の「治った」に違いがあるからです。
たとえば、
皮膚に切り傷やすり傷を負った時。
始めは痛いですね。血が出たりして、薬を塗ったり、絆創膏を貼ったり、応急処置をします。
しばらくすると、痛みは感じなくなります。
でも、傷はまだ元通りではありませんね。
薄皮がはっていたり、かさぶたになっていたり。
そこを無理にいじるとまた血が出たりします。
きれいに治るまでにはそれなりに時間がかかりますね。
皆さまはどの時点で「治った」と考えますか?
おそらく、元の皮膚の状態に近くなったら
「もう大丈夫かな」と判断しますね。
では腰や足首など体の中の場合。
始めは腫れたり、熱を持ったり、動かせなかったりして、
痛みをかばって生活します。
しばらくすると徐々に痛みは減っていきます。
なんとなく、動かせるようになり、
「もう大丈夫かな」と感じ始めます。
これで、多くの方が「治った」と感じてしまうのです。
体の中の痛みに対して、自身で「治った」と判断する場合、
痛みがあるかと動かせるかという点で行われることがほとんどです。
でも、痛みは、皮膚の傷と同じように、傷は治ってなくても感じなくなっていきます。
また、動かせるかどうかについても、
痛みを感じないように無意識のうちに微細な動きの調整が行われ、
かばって体を使うようになっていきます。
本当にちゃんと動かせているかどうかは
細心の注意を払って観察する必要があるのです。
ここで判断を誤り、治ってないのに
「治った」としてしまうと、
まだ傷付き弱って、本来の役目が果たせない状態なのに
無理な負担をかけてしまい、
また傷めてしまうのです。
皮膚でいうところの
まだ治ってないのにいじって血を出してしまった状態です。
「癖になる」ということは・・・
きちんと治ってない ということなのです。
「痛くない=治った」ではないのです。
そして動かしたときに痛みや違和感・つっぱり感がある、
ポキポキ・ゴキゴキ音がする、
動かせる範囲が狭いなど、
何か違うなと感じたら、まだ治っていないサインです。
ぜひ、ご自身のお体とゆっくり向き合い、ご自愛ください <m(__)m>